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中高齢寡婦加算は遺族の妻に給付される遺族厚生年金の制度

2020年11月25日更新

目次

 

遺族厚生年金の「中高齢寡婦加算」制度とは

 

厚生年金保険の被保険者であった夫が亡くなった場合に、遺族厚生年金の受給要件には該当するけれども、遺族基礎年金の支給要件には該当しない妻や、遺族基礎年金の給付が終了した妻に給付される年金の加算制度中高齢寡婦加算(ちゅうこうれいかふかさん)」をご存知ですか?

中高齢寡婦加算とは、夫に先立たれて遺族となった妻が40歳から65歳になる(中高齢の時期)までの間に受ける遺族厚生年金に対して加算給付される有期年金のことです。

遺族厚生年金に加算されるものですので、大前提として、遺族厚生年金を受け取っていることが必須条件となります。

子どもがいない妻や、子がいても要件を満たしていないため遺族基礎年金の併給を受けられないという遺族の妻にとって、遺族厚生年金に加算される中高齢寡婦加算は重要な制度といえるでしょう。

なお、寡婦(かふ)とは、「夫と死別した後も再婚せずにいる女性(未亡人)」のことをいいますので、加算制度の対象は妻であり、「妻が死亡したときの夫」にはこの中高齢寡婦年金やそれに類する給付はありません。

他にも、中高齢寡婦加算を受けるために満たしておかなければならない要件がありますので、受給できる年金額などとあわせてこちらで確認しておきましょう。

 

遺族厚生年金の「中高齢寡婦加算」制度ってなに?

 

中高齢寡婦加算を受給するための要件

 

厚生年金保険の被保険者であった夫が亡くなったとき、遺族となった妻が中高齢寡婦加算を受給するためには、妻と夫それぞれに所定の要件を満たしていなければいけません。

亡くなった夫、夫と死別した妻、それぞれが要件を満たしている場合、中高齢寡婦加算は自動的に加算されることになりますので、支給を受けるための請求申請などの手続きをする必要はありません。

 

妻に必要な要件

    • 夫の死亡当時、夫によって生計を維持されていた妻
    • 夫の死亡当時に40歳以上65歳未満であり、生計を同じくしている(遺族基礎年金の支給対象となる)子*がいない妻
    • 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子*のある妻が、子が18歳に達した(障害の状態にある子の場合は20歳に達した)などにより、遺族基礎年金を受給できなくなったとき

    ※この場合の「子」とは、18歳になった年度の末日(3月31日)を経過していない子、もしくは、20歳未満で障害等級1級または2級の障害状態にある子のことであり、いずれの場合も婚姻していないことが前提になります。

     

    中高齢寡婦加算を受給するために満たしておく必要条件を確認しましょう。

     

    65歳になると妻自身の老齢年金が受けられるようになりますので、上記の要件を満たしている場合でも中高齢寡婦加算の給付は打ち切りとなりますが、代わりに経過的寡婦加算が遺族厚生年金に加算されるようになります。

     

    死亡時の夫に必要な要件

    遺族となった妻だけではなく、死亡時の夫もいくつかの要件を満たしている必要があります。

    • 厚生年金保険に加入中であった夫
    • 被保険者期間中の病気やケガが原因で、初診日から5年以内に亡くなった夫
    • 1級または2級の障害厚生年金を受けていた(受給権者であった)夫

    なお、亡くなったときに既に老齢厚生年金の受有権者であった、または、受給資格期間を満たしていた場合は、厚生年金の被保険者期間が20年以上あることが必要です。

     

    中高齢寡婦加算の支給額

     

    中高齢寡婦加算の支給額は、年間586,300円(2020年4月時点)です。

    遺族基礎年金の額の4分の3が中高齢寡婦加算の給付年額となっており、1ヵ月あたりにすると約48,858円になります。

    夫と死別し、受給要件を満たしている妻は、この金額が遺族厚生年金に加算して支給されることになります。

     

    中高齢寡婦加算の支給額は年間586,300円です。

    支給額は改定率の改定により変動することがあります

     

    65歳からは経過的寡婦加算に切り替わります

     

    遺族厚生年金の加算給付のひとつとして、中高齢寡婦加算に代わって加算される一定額のことを「経過的寡婦加算(けいかてきかふかさん)」といいます。

    遺族厚生年金を受けている妻が65歳に到達して、妻自身の老齢基礎年金が受けられるようになると、それまで支給されていた中高齢寡婦加算は打ち切られることになりますが、その代わりに「経過的寡婦加算」として一定額が加算されるようになります。

    受給要件を満たしている場合は、65歳になった時点で自動的に中高齢寡婦加算から切り替わりますので、支給を受けるための請求申請などの手続きをする必要はありません。

    なお、経過的寡婦加算は中高齢寡婦加算と同じく遺族厚生年金と併給することができ、遺族厚生年金の支給が続く限り終身で加算されることになっています。

    注)遺族厚生年金の受給者が障害基礎年金の受給権も同時に有しているときは、経過的寡婦加算は支給停止となります。(障害基礎年金が支給停止になっている場合は除く)

     

     

    中高齢寡婦加算が経過的寡婦加算に切り替わる理由

    中高齢寡婦加算に代えて経過的寡婦加算が支給される理由は、65歳に達した妻が受け取る年金額の急激な低下を防止するためです。

    65歳になると受けられる老齢基礎年金は必ずしも満額受給できるとは限らず、人によっては受給額が中高齢寡婦加算よりも低額になる可能性があります。

    もしも65歳になった妻が受け取る老齢基礎年金が減額されていた場合、受給額の急激な低下によって経済的な負担が生じてしまいますので、ある程度の不足を補うために経過的寡婦加算という制度が設けられています。

     

    経過的寡婦加算を受給するための要件

    経過的寡婦加算の対象者となる要件は次の通りです。

    • 亡くなった夫の厚生年金の被保険者期間が20年以上(または、40歳以降に15年以上ある)場合
    • 遺族厚生年金の受給権者で中高齢の加算がされていた昭和31年4月1日以前生まれの妻が、65歳に達したとき
    • 昭和31年4月1日以前生まれで65歳以上の妻に、初めて遺族厚生年金の受給権が発生したとき

    「昭和31年4月1日以前生まれ」という要件に該当しない「昭和31年4月2日以降生まれ」の方は、経過的寡婦加算が適応されないということになりますので、この経過的寡婦加算という制度は対象者の範囲も限定的であり、いずれ消滅するものであるといえます。

     

    経過的寡婦加算の支給額

     

    経過的寡婦加算の支給額は、経過的寡婦加算は次の計算式によって算出されます。

    経過的寡婦加算=中高齢寡婦加算(586,300円)-老齢基礎年金の満額×乗率*

    ※乗率は、昭和2(1927)年4月2日から昭和31(1956)年4月1日までに生まれた方について、生年月日により「312分の12~348分の312」の間で決められています。

    昭和61(1986)年4月1日において30歳以上(昭和31(1956)年4月1日以前生まれ)の方が、60歳までの国民年金に加入可能な期間をすべて加入した場合の老齢基礎年金の額に相当する額と合算して、ちょうど中高齢寡婦加算の額となるように生年月日に応じて設定されています。

     

    最後に

     

    遺族厚生年金に対して加算支給される中高齢寡婦加算や経過的寡婦加算は、一家の生計を支える夫を亡くした妻にとって生活保障となる手厚い公的制度です。

    遺族基礎年金がもらえないという方や老齢基礎年金が減額される場合でも、遺族厚生年金を受給できる方は中高齢寡婦加算と経過的寡婦加算を受給することができます。

    遺族年金制度は複雑で理解するのがやや難しいしくみではありますが、家族に万が一のことがあったとしても慌てず安定した生活を続けるために、遺族年金や加算を受給できる要件や支払われる額を知っておき、もしもの時に備えておくと安心です。

     

    65歳以降の加算になる経過的寡婦加算とは

    公的年金の加算制度が遺族の生活を守ります

     

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